ファーウェイへの事実上の禁輸措置の影響まとめ

2019年5月23日木曜日

ファーウェイ

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米国のファーウェイへの事実上の禁輸措置の影響まとめ


ファーウェイ


米国の禁輸措置以降、様々な影響が出て連日ニュースを賑わしています。その主だったものをまとめていきます。

米国は中国の通信大手、華為技術(ファーウェイ)に対する事実上の禁輸措置を発表


2019年5月15日

ドナルド・トランプ米大統領がかねて検討していた「情報通信技術とサービスのサプライチェーンの保護に係る大統領令」に署名しました。この大統領令では「敵対的な国が管理監督する企業が製造した情報技術を米国内で無制限に使用することは、機密を脆弱にするとともに敵対国の力を増大させ、容認できないリスクをもたらす」と謳っています。

文書内では"敵対的な国"を明記していませんが、中国政府に関係の深いファーウェイやZTEといった中国企業のネットワーク機器を米国内から排除するとともに、許可なくファーウェイが米国の重要技術を購入することを禁止する内容となっています。ファーウェイの親会社のほか、中国やドイツからマダガスカルに至るまで世界26カ国で展開する67の関連会社が適用対象となります。

この結果、ファーウェイはGoogleやQualcomm、Intelといった企業の製品の購入を禁止されたこととなります。


関税がメインだと思っていたので、この措置には少し驚きましたが、よくよく考えてみれば、ファーウェイ排除が最大の目的だったのかもしれません。


グーグル、ファーウェイのスマホにソフト提供停止


5月19日

トランプ米政権による中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)への禁輸措置を巡り、米グーグルがファーウェイに対しスマートフォン向けソフトの提供を停止しましたた。

 この結果ファーウェイは、グーグルのスマホ基本ソフト「アンドロイド」更新版を使用できなくなります。

 また、ファーウェイの新製品には、グーグルのアプリ配信サービスやメールアプリ「Gメール」などを搭載できなくなります。アンドロイドの無償公開版だけ使用を続けられるますが、グーグルはスマホ向けの技術支援や共同開発も停止。

尚、「既存のファーウェイ製品ユーザーにはGoogle Playサービスを継続して提供する」という声明をGoogleが発しているので、既存のユーザーへ直ぐに悪影響が出ることは無さそうです。

We are complying with the order and reviewing the implications. For users of our services, Google Play and the security protections from Google Play Protect will continue to function on existing Huawei devices.


NTTドコモ他の各社がファーウエイP30シリーズの予約を停止


5月22日

Y!mobile・au・UQ mobileの3社が、5月発売予定のファーウェイ「HUAWEI P30 lite」の発売を延期しました。またNTTドコモも、5月22日に今夏発売予定の「HUAWEI P30 Pro HW‐02L」の事前予約受付を停止しています。

発売時期は未定となっています。

ARMがファーウェイとの取引を停止


5月23日

半導体デザイン企業「ARM」が従業員に対して「ファーウェイとのすべての有効な契約、サポート資格、そして検討中の約束事を停止」するよう命じています。

ARM(SoftBank傘下)は英国企業ですが、ARMの製品は米国由来のテクノロジーを含んでおり、Googleなどのほかの米テック企業と同じくファーウェイに対する販売禁止措置の対象となる、としています。

例えば、ファーウェイのスマホ向けに電子部品モジュールを提供する場合、そのモジュールの付加価値の25%超が米国企業由来のものならば「再輸出」と見なされ、中国への輸出には米政府の許可が必要になります。

ファーウェイはKirinという独自のモバイル向けプロセッサを生産していますが、そのコアアーキテクチャはARMベースのデザインに依存しています。ファーウェイがプロセッサの生産を続けるためには、ARMに一切依存しない、完全に新しいアーキテクチャに切り替える必要があります。(注:KirinはARMの永久ライセンスを買っているので、そのまま使えるという話もあります)



パナソニック、ファーウェイと一部取引中止へ


5月23日

パナソニックは、ファーウェイ向けに供給している製品のうち、措置の対象となるものは取引を中止すると明らかにしました。米政府の対ファーウェイ禁輸措置に応えるためのもので、パナソニックが供給を停止するのはこの措置に該当する製品。



アマゾンがファーウェイ製品の直販中止


5月24日

アマゾンジャパンがスマートフォンなどのファーウェイ製品の直販を停止しました。出荷が停止されているのは、アマゾンが直接仕入れて販売している商品のみで、アマゾンを通じて業者が出品する「マーケットプレイス」では引き続き販売されています。
ファーウェイ製品の販売ページには、「本製品はOS(オペレーションシステム)等についての懸念が発生しています。本製品に関するお問い合わせはメーカーコールセンターまでお問い合わせ下さい。」と書かれています。



※新しい情報が入ったら、こちらに追記して行きます。

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